皆さん少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。Karinです。
日本は2024年、地震や航空機事故などとても大変なスタートになってしまいました。ニュースを見るたびに本当に心を痛めております。被災された皆様、被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。そして一日も早い被災地の復興を願っております。
私たちの家族内でもこの年末年始は少し大変なものとなりました。。。クリスマスの2週間前に家族全員でコロナにかかり、治ったと思ったらクリスマスに次のウイルスに出会い、また治ったと思ったら年明けにまた次のウイルスに出会うという何とも退屈にならない冬休みを過ごしました。そして年末に冷蔵庫が壊れ、年が明けてからオーブンが壊れ、もう何でと思うほど色々がうまくいきませんでした。やっと通常の生活に戻りましたがもう今年の願いはただ一つ、もうこれ以上のことは起こりませんように。とにかく世界が穏やかであるように願うばかりです。
さて今年はいつもとちょっと違った明るい内容で始めてみたいと思います。誰がそんなの知りたいかと言われてしまうかもしれませんが、恥ずかしながら私と夫の馴れ初め話をしてみたいと思いますのでどうぞお付き合いくださいませ。
さかのぼること12年前の2011年。この年も本当にいろいろあった年でした。父方の祖父が亡くなったり、日本が東日本大震災に見舞われたりと最初の半年は精神的にもあまり落ち着かない日々を過ごしていました。そんな中でも前を向かなくてはと思いピラティスの資格を取り始めたのもちょうどこのころでした。
少し落ち着きを取り戻し始めた6月。ウィーンの至る所に張ってあるコンサートのポスターが目に留まります。ウィーンフィルハーモニー管弦楽団による「シェーンブルン 夏の夜のコンサート2011」。このコンサートは2004年よりシェーンブルン宮殿にてオープンエアーで行われているものです。ポスターにはなんとヴァレリー・ゲルギエフが指揮をすると書いてあるではありませんか。タダでウィーンフィルとゲルギエフが聴けるなら絶対行かなきゃと思ったのをよく覚えています(笑)ところが同じことを思った人がウィーンにどれくらいいたことでしょう。

毎年このコンサートには10万人前後の人が訪れるらしいです。すごい数ですよね。
私はそれまで一度もこのオープンエアーのコンサートに行ったことが無かったので、普段聴きに行くクラシックのコンサートを想像してシェーンブルン宮殿に向かったのですが、行ってみてびっくり。はるか遠くに見えるカラフルにライトアップされた舞台、いくつも設置されている大きなスクリーンそしてすごい数の人。一番驚いたのが、演奏が始まってもみんなしゃべっていることと、お酒を飲んだり煙草を吸ったりしながら演奏を聴いている人がいたことです。驚いたというよりはちょっとイラっとしたと言った方がしっくりくるかもしれません。私の中ではクラシックは静かに聴くもの。飲み食いしながら大声でしゃべりながら聴くなんてもってのほか。タダと言うのは逆に考えれば本当に誰でも来ていいんだなと心の中で静かに思っていました。(毒を吐いてごめんなさい。クラシック好きのお堅い人のたわごとと思ってくださいね。)
しかし今思い返してみてもウィーンフィルとゲルギエフのコンビネーションはすごかったですね。しかもこの時は東日本大震災のためのチャリティーコンサートだったためシベリウスの「鶴のいる情景」という曲も演奏されました。鶴は確かに日本を想像させるのだろうけれど、この曲日本と全然関係ないよなと思いながらも、日本のためを思って演奏してもらえたことがとてもうれしかったです。
さて前置きが大変長くなりましたが。。。このコンサートで私の後ろに立って演奏を聴いていたのが現在の夫です。夫はもともと日本に興味があり、この時もアパートをシェアしている日本人の女の子と一緒にコンサートに来ていました。私はこのコンサートの様子をデジカメでせっせと写真に収めていたのですが、その時の画面表示言語が日本語だったのを見てコンサートが終わった後に声をかけてきました。夫は演奏の合間にスターウォーズの音楽を口ずさんでおり、変な人がいるなと思っていたのですが(夫よごめん。)意外と話は弾んでシェーンブルンの地下鉄の駅に着くまで楽しくおしゃべりをしました。そして別れ際連絡先を聞かれたのですが、普段絶対に初めてあった人に連絡先を教えない私があっさりと教えてしまったのです。不思議なものでなんかその時に「この人とは長いお付き合いになるなぁ」と思ったんですよね。本当にそうなりましたが(笑)
私はそれまで全く出会いが無かったわけではなかったのですが、ピンと来た人がいなかったというのか、恥ずかしながらちゃんとお付き合いをしたのは夫が初めてなのです。夫の細身のルックスからは想像できないくらいアタックをされお付き合いをすることになりました。私がなかなか首を縦に振らなかったのでちょくちょく電話で当時90歳のおばあちゃんに相談していたそうです。この夫のおばあちゃんがいなかったら今の私たちはないかもしれないですね。私もおばあちゃんが大好きでした。
なかなかお付き合いすることに一歩を踏み出せなかったのは年齢の問題が一番大きかったと思います。夫は私より10歳上。当時25歳の私には35歳の彼氏は途方もなく上のように感じていました。今となってみれば結構どうでもいいことだったように思いますが。。。夫は時に本当に少年のようで、自分は息子が3人いるのではないかと思ってしまうほどです。全力で子どもと一緒になって公園を走り回って滑り台を滑ってくる父親を私はまだ夫以外一度も見たことがありません(笑)
育ってきた場所も肌で感じてきた文化も全く違いますし、意見のすれ違いもあります。イラっとすることだって多々ありますが、私は夫と結婚して本当に良かったと思っています。子どものことを全力で見てくれるのはもちろんのこと、家事も本当にたくさんやってくれます。床拭き、窓ふき、トイレ掃除、お風呂掃除などなど、もう家事を手伝うというレベルではありません。私の方が大雑把なところがあり、私が掃除したところをもう一度掃除されたことも幾度となくあります。(地味に腹が立ちますが。。。)
とにもかくにも出会って12年、10万人の中から偶然に出会った奇跡に本当に感謝したいものですね。
長々とお付き合いありがとうございました。ではまた!!


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