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痩せ願望

皆さん、こんにちは!Elisaです。

あっという間に4月になりましたねー。

日本も地域によって桜が見頃を迎えていることと思います。

ここウィーンではStadtpark(市立公園)やSetagaya-Park(世田谷公園)などで日本から贈られたいわゆる「日本桜」を見ることができますが、最近はこういった名所以外でも、ところどころに桜の木あります。

18歳まで日本で育った私は、桜を見るとやっぱりとても懐かしい気持ちになります。

決して派手な花ではありませんが、見頃を迎えると本当に美しいですよね。昔日本でお花見をしたのを思い出します…

さて、ここから本題に入っていきたいと思いますが、皆さんは「痩せたい」と思ったことがありますか?いろんなタイミングでこの願望はやってくるものですが、一番多いのは思春期の女子ではないかなと思います。

自分でも振り返ってみると中高生の頃が一番丸々としていましたが、もうちょっとスリムになってもいいかな、と思ったのも丁度この頃でした。

ただよくよく思い出してみると、身長に対する体重の比には全く問題がなかったんですよね。どちらかというと丁度よいくらい。ではなぜそう思い出したのでしょうか。

これはオーストリアに来てから感じるようになったことですが、日本人はとにかく細いということに美を感じているのではないかなと思います。

脚が細い、お腹がない、お尻が小さい。。。

こういう子が周りにいると、つい比較をして自分もそうなりたいなんて思ったりしますよね。

しかも記憶にある限りでは、小学校では男女関係なく体重測定をしてみんなの前で発表までされたような。

小学校の高学年ともなると、心と体の発達に伴っていろんな感情も芽生えてくるものです。

体重が他の子より少しでも多いと傷つくこともあるでしょうし、もしそれでからかわれたりなんかしたら、それこそ痩せなきゃと思ってしまいますよね。

自分自身のことを考えてみると、痩せ願望が本当に出てきたのは高校を卒業した後、オーストリアに来てからのことでした。言い方は少し悪いですが、ヨーロッパは基本、ふくよかな方々が多いです。ましてオーストリアは世界でトップを争う肥満体国!

その実態を見た私は全く体型に問題なかったにも関わらず、「ああいうふうにはなりたくない。」と、とにかく太らないように気を付け出しました。

その当時は一人暮らしを始めたばかりで料理もままならず、なぜか母に「今日はこれを作ったよ。」なんていう写真をメールで送っていました。その写真を見てみると、明らかに量が少ないのです。ただその時はそれが少ない、と思っておらず、体重が減っていくことに快感すら覚えていました。

その頃からでしょうか。私はウィーンの音楽大学でピアノを専攻していたのですが、とにかく体力がなく、それどころか集中力もなくなっていきました。それからいよいよ生理が止まってしまったのです。もしかするとモデルさんやダンサーの間では普通なのかもしれませんが、その当時166cmで46kgだったので、今の自分からすると少し考えられない体重でした。

体質として太りにくい人や痩せやすい人、このくらいの身長に体重でも何も変化のない人もいるのかもしれませんが、私の場合は体調が明らかに悪くなりました。それから半年ほど生理が止まっていたと記憶しています。

最初は楽だな、なんてとんでもないことを思っていたのですが、2か月、3か月と過ぎる度に不安になり、遂に産婦人科に行くことにしました。すると答えは簡単。「痩せすぎです。とにかくシュニッツェルを食べてください。」と言われました。

シュニッツェルはオーストリアの伝統料理で、薄くした牛肉や豚肉、鶏肉に衣をつけて揚げたものを言います。先生がおっしゃりたかったのは、きちんと栄養をとってください、ということでした。

しかしそれまでの食生活に慣れていた私にとっては、増やす方が大変になってしまったのです。そして生理が止まってから4-5か月がたった頃、もう一軒の産婦人科に行くことにしました。そこで処方されたのが植物性のホルモン剤に代わるものだったのです。その当時はまだ植物療法に出会っていませんでしたから、実際にどんなものだったのかは記憶していませんが、それを飲みながら食事を増やしていくと、おおよそ1か月で生理が戻ってきたのです。

私たちの体はとても複雑にできていますが、体が危機の状態に陥ると、優先順位で削って行くんだなと言うことを実感した出来事でもありました。おそらく栄養が足りていなかったため、生殖機能から止まったのでしょう。本当によくできているものです。

感心している場合ではないのですが、SNSが普及している現代社会では、特に女の子たちは本当か嘘かも分からない友人や有名人などの写真を見て、昔よりも見た目に対する強い刺激や影響を受けている気がします。ただ、まだ判断のできない年齢で無理な食事制限やダイエットをすることは、自分の経験を振り返ってみてもかなり危険を伴うことだと思います。誰かが助けてくれたり、自分で気づくタイミングがあればいいと思いますが、そのまま自らの痩せ願望だけに捕らわれてしまうと、それこそ将来的な生殖機能に問題が出たり、取り返しのつかないところまで行ってしまうこともあるかもしれません。そういう意味でも自立して自分の健康を守れるようになるまでは、家では親が、学校では教育としてその役割を果たすべきではないかと思います。

それから最初に書きましたが、ここにも国民性の違いというのが少し現れているのかもしれません。ヨーロッパではどちらかというと集団より自己を大切にする教育がされてきたからか、他人と比べるというよりは自分が良ければそれでよい、と考える人が圧倒的に多い印象があります。極端になり過ぎなければこの考え方も良いと私は思っていて、特に自分の見た目に関しては、人と比べずに自分が良いと思えばそれで良いのではないかと思います。結局自分というオリジナルは、たった一人の存在なのですからね!

それでは今日も良い一日をお過ごしください😉

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この記事を書いた人/Autorin dieses Artikels

日本育ち、ウィーン在住の植物療法士。趣味カメラ、文章を書くこと。「自分たちの経験を書くことで一人でも多くの人をハッピーにしたい!」をモットーに発信中!

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