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千羽鶴

皆さんこんにちは、Elisaです!

毎日35度近い気温が続いているウィーンからのお届けです。

先週のお話になりますが、植物療法を学ばれている日本の方がウィーンにいらっしゃるということで、植物関連のお店をご案内する、という機会をいただきました。二人で汗をかきながらオーストリアの植物療法事情についてお話をしたり、ハーブティーやエッセンシャルオイルをお店でゆっくり見たり。とても充実した時間が流れ、お腹がすいてきたところでオーストリア料理を食べに行きました。

その日のランチメニューがこちら!Tafelspitz(ターフェルシュピッツ)という牛肉を煮込んだ料理です。ソースにはほうれん草だったり、リンゴと西洋わさびが使われたり、またスープと野菜と一緒に食べることもあります。そして今回は炒めたジャガイモを添えていただきました。ほうれん草のソースはニンニクが効いていて風味が深く、柔らかい牛肉と本当にぴったり。皇帝フランツ・ヨーゼフの好物でもあったそうで、これぞオーストリア料理というものを堪能しました照れ

食べ物の話をしているとお腹がすいてきてしまうので、ここから本題に入っていきましょう。今回のお話は、実はちょっと胸が痛むお話になります。

私のパートナーのO君は無類のハーレー好きで、いわゆる「ハーレーフレンズ」がたくさんいます。中でもとても仲が良く、O君のことをお兄さんのようにしたってくれている友人がいて、私も一緒にお食事をしたりという機会がよくありました。

今からちょうど1か月半くらい前のことでしょうか。O君が家に帰ってくると急にその友達が大病を患ってしまった、というのです。彼はまだ若いし健康的な生活を送っていたので、突然の病気に驚きと共にとても胸が痛くなりました。「なんで彼が?」

彼の中では原因に思い当たる節があり、またこういった病気が近年若い人たちの中でものすごい勢いで増えているのは残念ながら事実ではありますが、O君も私もこれから待ち構える彼の大変な治療のことを考えたりするたびにため息をつき、何か私たちにもできることはないか、と話し合うようになりました。

そこで私の中にふと思い浮かんだのが「千羽鶴」だったのです。これはいわゆる日本の文化なので、果たしてこちらの人たちに喜ばれるのか、ということはまったく分からなかったのですが、私たちには医療的なお手伝いはできないので、せめて自分たちの気持ちだけでも彼に届けようということになりました。

ちなみにO君は日本が大好きなので千羽鶴の存在も昔から知っており、これは絶対に喜ばれると思い込んでいるようです。

千羽鶴を折ると言ったのは良いものの、まずは注文するところから始まりました。幸いオーストリアからも注文ができたのですが、届いたのはなんと2週間後。7×7cmの折り紙は思った以上に小さく、50枚×20色の1枚目を折り始めた時には、正直達成できるのかなと不安になったものです。

しかし100羽を折り終わった頃からだんだん楽しくなり、元気になってもらうために最後まで絶対に諦めずに頑張ろうと思うようになりました。健康や合格、幸せを願い何かをプレゼントしたり、みんなで何かを作って祈る、というのは、日本の小学校や中学校では度々やっていたため、私にとっては千羽鶴を作ることも新しい試みではなかったのですが、ヨーロッパでは珍しいようです。O君はそこら中で私が千羽鶴を折っているということを人に言っていたそうですが、その度に驚かれたということです。そんな日本の文化が私は大好き。私自身もこういう文化を日本人が忘れずにいられるといいな、と思っているところです。

話を戻しますが、鶴を折り始めてから約2週間半。ついに最後の一枚を折ることができましたおねがいおねがいおねがい

こうして並べてみると千羽もあるように見えないのですが、実際に色ごとに分けてみるとこんな風になります。

私はこれを紐でつないで、いわゆる束になった「千羽鶴」にしようと思っていたのですが、O君がそれだとほこりが被ったりしてもったいない、というので、2つに分けてフレームに入れることにしました。果たしてどのようになったのでしょうか。

これをそのお友達の体調が少しいい時にプレゼントをしようと思っています。果たして喜んでくれるでしょうか。。。

最初にも書きましたが、誰かが病気になっても、医療的なお手伝いというのはすることができません。でも病気の「気」の部分に少しでもポジティブなエネルギーを与えることができるならば、それはきっといい方向に向くと、私は信じています。そして自分のことを想い、待ってくれている人たちがいる、と思うことで、少しでも今ある力の一部になれたらいいな、と私たちは願っています。

それでは今日も良い一日をお過ごしください🌞

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この記事を書いた人/Autorin dieses Artikels

日本育ち、ウィーン在住の植物療法士。趣味カメラ、文章を書くこと。「自分たちの経験を書くことで一人でも多くの人をハッピーにしたい!」をモットーに発信中!

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